サマソニ大阪に行ったという話

2年振りにサマーソニック大阪に行ってきました。


炎天下の中を延々並んでシャトルバスに乗り込みようやく会場到着。まずTシャツでも購入しようと売り場に向かうも、これまた恐ろしい程の長蛇の列。グッズは早々に諦め、夏が苦手な不健康ロックファンのたまり場、屋内会場ソニックステージへ逃げ込む。やはり涼しい。ありがとうソニックステージ。


□THE MORNING BENDERS

あれ?この人たち四人組じゃなかったっけ?何故かスリーピース編成で行われたライブ。緩やかに漂うメロディアスな楽曲が爽やかで心地よい。既に疲れ果てていた俺の身体には、ちょうどよいユルさでしたよ。


□DEERHUNTER

シューゲイザーというかサイケロックというかノイズというか、まあカテゴライズは何でも良いけど、とりあえず、轟音で響き渡るギターサウンドの洪水に溺れ死んだ。幻想的ながらも少しダークな夢のような世界。これまた心地の良い。個人的にはもっと遅い時間に聴きたかったなー。


□METRONOMY

「曲の途中にあらぬ方向を向いて敬礼するバンドにハズレは無い」というのが俺の持論なのだが、彼等もやはり素晴らしかった。
個人的には、綺麗に完成された感の強い『The English Riviera』よりも、先人への憧憬と、荒々しい変態性が剥き出しの『Nights Out』の方が好きなのだが、今回のライブでは、その変態っぽさがキッチリと丸出しで、完全に独自の世界を造り上げていた。胸に輝くウルトラマンのカラータイマーみたいなライトとか、バックに映るヘタウマではなく、ただヘタクソなメンバーの似顔絵とかも意味分からなくて最高。是非とも、単独で見たいです。



ここで、野外に移動。


マキシマムザホルモン

オーシャンステージはかなりの動員。
全開のマウンテン以来、久々に見ましたが、ハコがデカくなっても全くぶれる事のないガッツリ高度な演奏力とナヲちゃんとダイスケはんの高度なMCトークが冴え渡る。もうトータルパッケージが完璧すぎて安心して見てられる。「安心して見てられるミクスチャーロック」って褒め言葉っぽくないけど。そら人気もあるだろうなという納得の出来でした。


本日のベストMC

ナヲちゃん「(決めのポーズが揃わない客に対し)ホントにあんまりダラダラやってると…、カレーが辛いつって帰っちゃうよ!」
ダイスケはん「あーあー(笑) この後、シャワーが熱いつって帰るから!」
ナヲちゃん「わー(笑) 大変なことに」

X−JAPANと同ステージで2つ前の出番での、このブッコミ。感動すらしました。


□P.i.L

この後のミッドナイトソニックに備え、ゆっくり座り込み待機しておこうと考えていたのだが、初っ端で「This Is Not a Love Song」をやられたら堪らん。ぶっちゃけ、別にセックス・ピストルズもP.i.Lもリアルタイム世代ではないので、思い入れも何もないのだが、生で見たジョン・ライドンの凄みにおののいた。若くして素晴らしいテクニックや音楽センスを持つミュージシャンはたくさんいるが、この「凄み」は色々とキャリアを重ねないと出せないと思う。


※余談だが、ライブ中、ライドンの手鼻のかみっぷりが顕著だったのが、とても可笑しかったので、その事をツイッター上で id:yosinote さんにツイートしたら、ブログにて「そんなん気にして見てない」と一笑に付されてしまった…。うそー、めっちゃ鼻かんでたやん。


Primal Scream

当初はレッチリと悩んでいたのですが、やはりスクリーマデリカ完全再現のプレミア感を優先し、このまま居残り。体力温存のため、PA横のフェンス辺りで鑑賞しようと思っていたのだが、1曲目の「Movin' On Up」で一気にボルテージが跳ね上がり、思わず中央前方まで駆け出す。観客も今日一番の大盛り上がりで、まさに巨大なダンスフロアの様相。そこら中、狂乱の宴となってました。もうとにかく最初から最後まで多幸感の塊のような素晴らしさに、テンション上がり過ぎて奇声を発しながら大騒ぎしてました。そして、大ネタ「Come Together」からの間髪入れずに「Country Girl」!! 何、この大盤振る舞い!! その後も「Jailbird」「Rocks」と定番ナンバーの連発の大サービスで、残りの体力を全て奪い去られてしまいましたとさ。
いやー、とにかく最高!!!!!でした!! ただ何曲かやってない曲もあるので「完全再現」ではなかったのはちょい残念。いや、贅沢は言うまい!





と、いうわけで、その後、レッチリを横目で見ながら(「Give It Away」も聴けてラッキー)サマソニ一日目は終了……、と、みせかけて、まだミッドナイトソニックがあるのだが、一旦、区切ります。
ちなみに13日のベストアクトはMETRONOMY(見る前から最高なのは決まっていたPrimal Screamは別格)。ベストソングはP.i.L「This Is Not a Love Song」です。



しかし、この日一番ロックだったのは、ジョン・ライドンでもプライマルでもなく、炎天下の中、わざわざ蛇革のスーツや真っ黒な特攻服に身を包んでライブ会場に来ていたX-JAPANのファンの方々だという事を最後に記しておきます。