私的シネマランキング2012 31位〜136位

色々と忙しく、ちょっと機を逸してしまった感もありますが、とりあえず最後までランキングを。続いて136位までの発表。一気にいきます。



31位 ロック・オブ・エイジズ

舞台である80年代のロック音楽には然程思い入れは無いのだが、それでもテンションがアガる!近年のトム・クルーズのお仕事の選び方は信頼出来るものがありますね。


32位 エクスペンダブルズ2

シルベスター・スタローンとアーノルド・シュワ公とブルース・ウィルスが居並ぶ姿を拝めるだけで大満足。その上、チャック・ノリスまで付いてくてお腹いっぱいの満漢全席振りなんだから、やれストーリーが破綻しているだの、ご都合主義だの、「ジェット・リーはどこ行った?」だの、「リアム・ヘムズワースが書いた彼女への手紙をそこで読むのかよ!?」だの言うのは野暮ってモンです。



33位 キツツキと雨

「桐島〜」には劣るが、こちらも日本ゾンビ映画の良作。


34位 ディクテーター 身元不明でニューヨーク

全2作と異なりストーリーコメディだが、相変わらずサシャ・ バロン・コーエンは下品で危険極まりなくて最高。てか、全2作のような偽ドキュメンタリー風の作りは、個人的に観ていてグッタリするので、今作のような作風の方が好き。


35位 アベンジャーズ

中盤の内輪揉めシーンがかなり冗長。各ヒーローに思い入れのあるファンへは嬉しいサービスなんだろうけど、お祭り映画なんだからダラダラやっててもしょうがないよと。
しかし、クライマックスのヒーロー大決闘シーンはかなり燃える!近年の映画でのCGアクションはTVゲームの技術革新の影響か、何を観ても先ず「TVゲームみたいだな」という感想が浮かんだのだが、今作においては、ホークアイが弓を放ちアイアンマンが空を飛びハルクが暴れマイティ・ソーが大槌を振り下ろす…、といったヒーロー達の見せ場である大乱闘をシームレスで観せてくれる。これぞ映画でしか味わえない映像迫力であり、この瞬間を体験出来ただけでも大画面で観る価値があったと感じた。


36位 ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館

ありきたりなグロとか残酷描写とかに頼らず、緻密な描写で本気に怖がらせにかかってきている古典設定ホラー映画の良作。


37位 ポエトリー アグネスの詩

予告から『母なる証明』みたいな映画だと思っていたら全然違った。現実を受け止めるのは「復讐」よりも残酷。
青春の殺人者』時の市原悦子のような初老の女性ミジャが『白蛇抄』での若山富三郎のような裕福な老人カンに身を委ねるシーンが妙に艶かしい(多分、そう思ったのは俺だけ)



38位 悪の教典

無闇に青春を謳歌している高校生共がバッタバッタと惨殺されていく様子は爽快で、たいへん胸のすく想いになる素晴らしいインモラルヒーローエンターテインメントの良作。三池監督特有の悪ノリも控えめで、テンポよく楽しめました。


39位 最強のふたり

ロングランヒットも納得の良く出来た感動作。誕生会のダンスシーンの心からお互いの好きな物を分ち合っている感じがして大好き。


40位 フランケンウィニー

前作が思い切り残念な出来だったティム・バートン監督の面目躍如な良作。長編用に膨らました部分も監督のホラー映画や怪獣映画への愛情が見て取れてとても気持ちいい。


41位 ホビット 思いがけない冒険

原作が子供向けの童話という事もあって、ストーリー展開も判り易く、キャラクターも魅力的で純粋に楽しめる。ただ正直、長い。


42位 ヒューゴの不思議な発明

名匠マーティン・スコセッシ監督が、一見、彼とは食い合わせの悪そうな最新CG、3D技術と真剣に向き合い、劇中でも出てくるリュミエール兄弟やメリエスのように、映画の原点ともいえる見世物的な幻想体験を味合わせてくれた作品。そんな中、何故か3D演出が一番効果的だったのはサシャ・バロン・コーエンがヒューゴの素性を訝しんで詰め寄るシーン。迫りくるサシャの顔面ドアップの圧迫感は半端なかった。マジで。


43位 ダークナイトライジン

突然変異の大傑作『ダークナイト』の続編というプレッシャーに苛まれつつ、きっちりと『バットマン ビギンズ』から続くトリロジーに幕引きをした印象。ただノーランは配役をお気に入りのキャストで固めるはやめた方がいいと思う。でないと前作のような突出した作品は出て来ないよ。


44位 虹色ほたる

子供向け夏休み映画(公開は5月だが)の秀作。ただ、最後のメッセージみたいなのは蛇足。ああいうの本当に要らない。


45位 プロメテウス

圧倒的な映像美で魅せるSFホラーテイストの作品だが、要素を詰め込み過ぎてちょっと散漫になった気も。


46位 J・エドガー

クリント・イーストウッド監督は『ヒア アフター』の時よりも一層好き放題やってるというか、怖いもの無しというか、壊れてきているというか、狂い咲き状態というか。FBIのお偉方爺さん二人の純愛劇とか、この監督しか撮れんだろうよ。


47位 灼熱の魂

鑑賞後は、しばらく引き摺る程に衝撃的な内容の作品。個人的にあの手の「負のご都合主義」ともとれるオチには少し釈然としない部分もあるんだが、あの壮絶な物語の落とし所とするなら致し方ないか。「KID A」以降のレディオヘッド関連の曲は怖い。というか不穏。


48位 青いソラ 白い雲

東日本大震災と、震災後の浮き足立った人々を題材にしたコメディ。金子修介監督の演出は相変わらずちょっとダサいんだけど、「震災後の混乱に陥った東京」という扱い辛い題材を果敢にギャグにして笑い飛ばしている。


49位 戦火の馬

「馬が走る」ってだけの話なのこれだけ興奮させられるって、今更ながらスティーヴン・スピルバーグ監督の凄さに驚嘆。


50位 ロボット 完全版

正直、荒唐無稽なCGロボットアクションシーンよりも、壮大なロケーションで繰り広げられるダンスシーンの方がこちらの理解範囲を超えていて楽しい。


51位 ザ・レイド

各々1対1なら勝てる相手なのに、わざわざ2対1のハンデキャップマッチに挑み、その所為でキッチリ負けてしまう狂犬さんの狂犬っぷりに大興奮。


52位 思秋期

陳腐な感情移入を拒否するかのような衝撃的な冒頭のシーンから一気に引き込まれた。


53位 ドラゴン・タトゥーの女

オープニングとラストシーンがテンション上がった。てか、劇場予告編が一番興奮した気が。エンヤが流れてきたシーンが予想外過ぎて思わず大爆笑。


54位 愛と誠

梶原一騎原作の持つ過剰な世界観をアクションコメディとして捉えた話は面白かったけど、ミュージカル映画としては冗長。主演の妻夫木君は少し弱かったが、清純お嬢様の武井咲も少し狂っていて可愛らしかったし、薄幸そうな大野いとの回想シーンも狂気の沙汰だったし、安藤サクラは言うまでもなく怖いし、徹頭徹尾クレイジーな岩清水を演じ切った斎藤工も素晴らしかった。


55位 王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件

「天罰に見せかけた謎の人体発火事件。この怪事件の真相を暴く!」みたいな語り出しなのだが、その後、鹿が喋ったり、鍼で人相が変わったり、丸太が川から空高くまで飛び出したり荒唐無稽の連続だったので「別に天罰で人体発火しても驚かへん」と思った。


56位 リンカーン弁護士

正直、ディティールは記憶から抜け落ちてしまったのだが、最後の最後まで楽しめる本当に良く出来た作品だった。


57位 崖っぷちの男

正直、ディティールは記憶から抜け落ちてしまったのだが、最後の最後まで楽しめる本当に良く出来た作品だった(その2)


58位 ドリームハウス

古典的な心霊屋敷モノかと思わせつつ、実は殺人鬼とのサスペンス物なのかと思わせつつ、実は…と、展開がどんどん予想外の方に転がっていくヘンな作品。


59位 メリダとおそろしの森

近年のディズニー、ピクサー作品と比較する数段落ちるが充分楽しめる作品。3匹の小熊が可愛い。が、母熊はもっと可愛い。


60位 ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬

冷静に考えて、世界を股にかけるスパイなんてギャグのネタでしか無いという事を思い知らされる作品。


61位 DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on少女たちは傷つきながら、夢を見る

アイドル業界の光と影。これ以上を覗こうと思ったら、裏に潜んだ「闇」くらいしかない。という程に限界まで見せていて度肝を抜かれた。とくに西武ドームライブの裏側はかなりの衝撃映像。ホント秋元康は死んでしまえ。


62位 桃さんのしあわせ

アンディ・ラウをメインに配し、アンソニー・ウォンが昔からの悪友役で、ツイ・ハークサモ・ハン、レイモンド・チョウまでがゲスト出演の感動作品ってどういうことだ。


63位 トガニ 幼き瞳の告発

以前に他の作品でも感じたが、どんなに重苦しい題材でもきっちりエンターテインメントに仕立て上げる韓国映画界の懐の深さには恐れ入る。


64位 HICK ルリ13歳の旅

色んなクロエ・モレッツたんの魅力を思う存分堪能できる作品。それだけでこの映画は存在する価値がある。


65位 シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム

さすが『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』の後に『スナッチ』を撮ったガイ・リッチー監督だけあって、見事なまでに『シャーロック・ホームズ』と同じような話、同じような編集で期待を裏切らないクオリティ。まさか最後のバトルが『ドラゴンボール』の修行シーンみたいなイメージトレーニングで終わったのには吃驚。


66位 孤島の王

2012年は割れそうな氷を渡る映画と、不意に鹿が顔を出す映画よく観た気がする。


67位 裏切りのサーカス

世間では結構高評価なんだけど、普通に渋い良作ぐらいの印象。


68位 アメイジングスパイダーマン

2作品分くらいに渡って描けそうな出来事を1作に纏め上げていて、鑑賞中に飽きる事は無いのだが、その分、全体的に大味で薄くなり、人物描写もかなり希薄になった印象。とくに主人公ピーター・パーカーの言動には「いや、お前、それでいいのんか?」と思わせる事もしばし。ウェブシューターを多用したアクション描写はサム・ライミ版より好き。


69位 遊星からの物体X

偉大すぎるリメイク元と比較すると流石にアレだが、普通に楽しめるSFホラー。


70位 マンイーター

きっちりツボを押さえた動物パニックもの。「人食い」というタイトルの割にはあんまり食ってなかったけど。あとミア・ワシコウスカたんかわいい。


71位 ブラッディ・パーティ

結構、しっかりとした吸血鬼ものの秀作。


72位 サラの鍵

過去の出来事は厳しく残酷だが、現代の出来事と上手く物語が絡まり、ラストは心地良い余韻を残す。


73位 アリラン

キム・ギドク監督の自画撮りドキュメンタリー。彼が使ってるPCの壁紙が自分自身の名前(と写真?)で思わず「どんなけ自分大好きやねん!」と心の中でツッコミが。本人が作中で「これはドキュメンタリーでありファンタジー」的な発言をしていたので、ネタかマジか判らないけど。


74位 アルゴ

内容的に鑑みて、手放しに賞賛はし難いが、糞みたいな政治的事情から起きた糞みたいな状況に対し、「俺らは受けたオファーに応えるだけよ」とばかりに、糞脚本で糞映画をでっち上げてハッタリかます素晴らしき糞野郎のアラン・アーキンジョン・グッドマンのコンビだけは最高。


75位 アイアン・スカイ

トロール・ハンター』のときにも思ったが、この手のどう転んでも世間から「バカ映画」と一笑に付されそうな内容の作品を真摯に作り上げている姿勢には感動しますね。


76位 哀しき獣

理解力が乏しい所為か途中で展開についていけなくなった。「牛骨おじさん」ことキム・ユンソクの凶悪っぷりが際立つ。


77位 キラー・エリート

ロバート・デ・ニーロが美味しいとこ取りをしていた。頑張ってたのはジェイソン・ステイサム。もっと頑張ってたのに可哀想な扱いだったのはクライヴ・オーウェン


78位 籠の中の乙女

終始不穏なホームコメディ。子供にとある切欠を与える「禁断の果実」となるツールが『ロッキー(たぶん3)』と『ジョーズ』っていうのがたいへん素晴らしい。


79位 人生の特等席

まあまあ楽しめたが「イーストウッド御大を表舞台に引き摺りだしておいてこんなモンしか出来ないのか!」という不満もある。


80位 永遠の僕たち

ベリーショート姿のミア・ワシコウスカたんはとても素敵だったのだが、ほんの少しだけ若い頃の水前寺清子に似ていた。


81位 チキンとプラム 〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜

美しい映像美で描くほろ苦いラブストーリーとして悪くない出来だが、ちょっと奥さんに対する描写が可哀想かなと。


82位 さらば復讐の狼たちよ

面白かったけど、ちょっと詰め込み過ぎ。


83位 ジョン・カーター

火星犬ちょうはやいしちょうかわいい。ちょうけなげ。てか犬なのかアレは。


84位 アーティスト

「『サイレント映画の大スターに起きたトーキー映画への変換による悲劇と、どん底からの復活の物語』をサイレント映画で表現する」という取り組みは面白いが、主人公がサイレント映画に拘る理由が見えてこなくて、どうにも乗り切れなかった。


85位 ベルフラワー

ざっくり言うと『500日のサマー』みたいな話。舞台をお洒落な都会からファスト風土的郊外にして、主人公を建築家志望の草食系男子から、終末待望論者の無職の素人童貞(予想)に、ヒロインを風変わり素敵女子から只のビッチに置き換えたという趣き。


86位 人生はビギナーズ

主人公の設定からしマイク・ミルズ自身の実生活を基に脚本を練り上げて撮った作品だと思うので、これを言うと台無しだが、この脚本は他の監督が撮った方が良かった。彼の映像作家としての個性の所為で、風変わりなようだが実は普遍的な親子の物語に入り込みにくくなってしまった。


87位 キック・オーバー

何か最近のメル・ギブソンはやりたい放題だな。


88位 クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち

あの歌最高。しばらく頭から離れなかった。


89位 ヴァージニア

はっきりいって何だかよく判らんが、決してつまらない訳でもなく不安定ながらも心地の良い、まるで酔夢ような作品。とりあえずエル・ファニングたんかわいい。


90位 コッホ先生と僕らの革命

まあ、そりゃそうなんだろうけどラストの展開が綺麗過ぎやしないか。


91位 ル・アーヴルの靴みがき

密航者の少年が着ているセーターの柄が素晴らしい。


92位 トータル・リコール

文字通り縦横無尽に駆け回るアクションの連続で最後まで楽しめるんだけど、流石に先人の作品を色々織り交ぜたようなSF描写には既視感が半端ない。


93位 タイタンの逆襲

巨大クロノスの火飛沫攻撃とか、アクションシーンがまんまPS3のゲームみたいだった。


94位 ホーボー・ウィズ・ショットガン

設定とか主人公のキャラとかも良いし、残酷描写もしっかりしていた。でも、作品に何かメッセージを込めようとし過ぎ。もっと仄めかす程度にしてくれ。


95位 テイク・ディス・ワルツ

昔のTBS系金曜ドラマや昼ドラのような在り来たりで下世話なストーリーだが、監督の演出力できっちりと魅力的な作品に構築している。


96位 きっと ここが帰る場所

ザ・キュアーかと思ったら。トーキング・ヘッズでした。


97位 それでも、愛してる

何か最近のメル・ギブソンはやりたい放題だな。やけくそなのかな。


98位 容疑者、ホアキン・フェニックス

何か軽い悪ふざけのつもりが、落とし所が見つけられなくなり、引っ込みが付かない内にあんなになってしまったような印象。


99位 コーマン帝国

制作している映画の内容から、ロジャー・コーマンという人は誰に対しても威丈高な態度をとるガハハ親父かと想像していたが、実際の氏はとても物腰の柔らかな老紳士だったので吃驚した。


100位 砂漠でサーモン・フィッシング

恋愛要素が蛇足過ぎる。ラッセ・ハルストレム監督は恋愛演出がヘタクソなんだろう。あの流れではユアン・マクレガーに感情移入は出来ない。ユアンの奥さんも戦地に行った彼も可哀想。


101位 ハンガー・ゲーム

もっと『バトルランナー』みたいにしてくれ。


102位 おおかみこどもの雨と雪

細田守監督は作品において結局、物事の綺麗なとこしか見せてない。本人が超性善説なのか、人間の綺麗なとこしか見てないのか知らんが。だから「良く出来てるな」とは思うが、それ以上にはのめり込めない。

103位 ヤング≒アダルト

ジェイソン・ライトマン監督の過去作『JUNO』や『マイレージ・マイライフ』を観たときにも感じたが、どうもこの監督は底意地が悪いというか、冷淡というか、登場人物を俯瞰で見ている感じがして、どうも手放しで好きになれない。どの作品も良く出来てるなとは思うんだが、どこかモヤモヤしてしまう。


104位 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

冒頭の設定には度肝を抜かれたが、いつまでたっても同じ事ばっかり言ってるシンジ君にうんざり。TV放映から干支も一回り以上している訳だし、さすがに。


105位 ダーク・シャドウ

作品自体はどうでもいいが、クロエ・モレッツたんが一層素敵になっていたので、それを確認できただけでも満足。クロエたんがイギー・ポップの「I'm Sick Of You」をバックに登場するシーンだけで料金の元は取れた。てか、クロエたんのあの設定でスピンオフを撮れば良いのに。


106位 Black & White/ブラック & ホワイト

まあまあ面白かったけど、何故、一流のCIAスパイ二人がリース・ウィザースプーンを奪いあうのか、ずっと合点がいかなかった。


107位 るろうに剣心

脚本とか物語の展開とかが壊滅的に駄目だが、アクション監督・谷垣健治の冴え渡る殺陣演出と、彼の要望にきっちり応えた主演の佐藤健の身体動作だけは素晴らしい。勿体ないので、この二人だけ残して、後は総とっかえでシリーズ化すればいいのに。


108位 フライトナイト/恐怖の夜

最後に出てくる武器が、少年漫画で急遽、連載が終了した作品で出てきたような、とても強引なまでの便利アイテムだった。


109位 幸せへのキセキ

死にかけのトラがいる檻の前で親子が仲直りするシーンと、「結局は動物よりも人間大好き!いえーい!」みたいなオチに、ひっくり返りそうになった。


110位 SHAME

主演がマイケル・ファスベンダーじゃなくてマイケル・ダグラスだったらセックス中毒者の苦悩がもっと切実に表現できただろうに残念。


111位 推理作家ポー 最期の5日間

終わり方とエンドロールの冒頭だけ急にテイストがガラッと様変わりしていた。「あそこだけ急遽、別の監督が撮りました!」と言われても納得してしまうレベル。


112位 ブレーキ

この手のシチュエーションスリラーの肝はラストのツイスト、二転三転するオチだと思うのだが、そこまでが長い。そしてラストのオチが二転三転した結果、脱輪してまま崖まで落ちていった印象。デビット・フィンチャーの『ゲーム』を思い出してしまった。


113位 スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜

フィリップ・シーモア・ホフマンポール・ジアマッティとの間で右往左往しながらジョージ・クルーニーを担ぎ上げなきゃいけないって、これライアン・ゴズリングじゃ勝ち目無いだろ。


114位 TIME

命を賭けたバトルがただの腕相撲て。『オーバー・ザ・トップ』か。


115位 ウェイバック -脱出6500km-

脚本は粗いがシアーシャ・ローナンはかわいい。シアーシャ・ローナンが6500km歩き続ける映画なら100点。


116位 海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE

余計な説明は排除して、いきなりアクションシーンから入る冒頭シーンは鑑賞対象をしっかり把握していて素晴らしい。


117位 黄金を抱いて翔べ

いかにもな大阪描写が鼻につく。


118位 テイク・シェルター

言いたい事はよく判らんが、マイケル・シャノンは癇症病みが役が似合う事はよく判った。


119位 アタック・ザ・ブロック

闇夜のような漆黒の体毛と蛍光ブルーに発色した牙を持つモンスターという描写は良かった。


120位 ピナ・バウシュ 夢の教室

「未経験の少年少女達にダンスを教えて舞台に立たせる」という取り組みは面白そうなんだけど、何故か鑑賞中集中力が持続せず。


121位 エージェント・マロリー

設定としては大好物なのに全くのれず。俺はスティーブン・ソダーバーグ監督作品とは肌が合わんようだ。


122位 危険なメソッド

キーラ・ナイトレイの下顎が一番の見所。デビッド・クローネンバーグ監督作品だけに、あそこから異形の怪物に変容していくのかと思った。


123位 ダーク・フェアリー

ギレルモ・デル・トロ絡みの作品で、基本設定や瞬間の映像には時折その雰囲気も感じられるがイマイチ物足りない。何より不幸に見舞われるヒロインの女の子が下膨れ顔で全く可愛くないというのが大問題。


124位 パーフェクト・センス

物語はともかく、要所要所の画作りがちょっとダサかった。


125位 ボーン・レガシー

Mobyの「Extreme Ways」が流れるシーンすらつまらないというのは、もうこのシリーズとしては致命的にダメだろう。


126位 マリリン 7日間の恋

マリリン・モンロー役の人の体つきが何か柔らかそうで、そこが良かった。


127位 マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙

冒頭、認知症が進行している現在のサッチャーのエピソードから始まったので、このまま「実は全て孤独な老婆の生んだ妄想だったのです!」的なオチになったらどうしようとドキドキしながら観てた。


128位 ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

物語の筋立ては嫌いじゃないが、主役のガキがうざい。


129位 ムカデ人間

基本的に悪趣味な描写は嫌いではないが、これはどうもイマイチだった。


130位 ラム・ダイアリー

何か「これから!」ってところで終わったな。


131位 SPEC 天

TVドラマで観ていても気にならない堤幸彦独特の演出が、劇場のスクリーンで観るとノイズに感じて仕方なかった。あと浅野ゆう子の役柄は、彼女が一人二役でやるんじゃなくて浅野温子を呼ぶべきだよな。


132位 ピープル vs ジョージ・ルーカス

スター・ウォーズマニアの方々がずっとジョージ・ルーカスに向けて罵詈雑言を発する映画。途中うたた寝して、目覚めてもまだルーカスに文句付けててちょっとぐったりした。でも、ここまで愛憎の感情が持てるのは正直うらやましい。


133位 バトルシップ

こういうのはバカ映画じゃなくて、ヘタクソで単調で冗長なだけの映画と言います。


134位 CUT

とりあえず、この映画の主人公のような映画好きとはお近づきになりたくない。


135位 ヘルタースケルター

壊滅的にどうしようもなくて文句をあげたらキリが無いが、一番の大罪はこの作品のおかげで、もうこの原作コミックが実写化される事は(少なくとも四半世紀は)無くなったという事。


136位 ラバー

断トツの最下位。変則ホラー映画としても恐怖感は皆無、バカ映画としても斜に構えすぎで突き抜けてない、シュールなコメディ映画としてもギャグが上滑りしていてクソつまらない、どうしようもない最低最悪のクソ映画。
そもそも「タイヤが突如、人間に襲いかかる」という素晴らしい設定なら、「宇宙から落下した謎の隕石の影響で突然タイヤが殺戮感情を持った」とか「衝突事故で死んだ車の持ち主の霊魂がタイヤに宿った」とか「轢き逃げ事故で最愛の娘を亡くしたマッドサイエンティストが殺人タイヤを発明してドライバー達に復讐を」とか色々と至極真っ当な理由も思い付くだろうに、今作は「元来、人生それ自体が理由のない事の連続(だからタイヤが人を殺しても構わない)」なんて1ミリも説得力の無い言い訳を吐いてくる。そのシニカル気取りの逃げ腰根性が気に入らない。
その上、あろう事かこの糞言い訳に説得力を齎す為に「『E.T』の宇宙人はなぜ茶色なのか?理由などない」「『ある愛の詩』で何故2人が恋に落ちるのか?理由などない」「『悪魔のいけにえ』ではなぜ人を殺した後洗面所で手を洗うシーンがないのか?理由などない」とか長々と過去の名作を引き合いにして己の薄弱さを誤摩化そうとしている。且つ、その指摘がイチイチ微妙に見当外れというどうしようもなさ。
で、事前に「理由がない」と言い切ってしまえば、幾ら観客側が真剣に批判しても、「バカだなー。だから『理由がない』って言ってんじゃーん」の一言でスルー出来ると思い込んでる腐れ監督のしたり顔の腑抜けた半笑いが透けて見えてくるのが本当に腹が立つ。死ねばいいのに。



以上!今年は『ラバー』みたいな映画に巡り会いませんように!!