私的シネマランキング2010 11位〜40位

私的シネマランキング11位以下の発表。一応、一言コメントも付けてますが、感想の体を成してないものもあります。

では、ざっくりと。


11位  冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
相変わらずハイクオリティなジョニー・トー作品。傑作なのですが、前作『エグザイル/絆』が頭からケツまで魅力詰まりまくりの大傑作だったので、それと比べるとちょっと弱いかなと。

 
12位 (500)日のサマー
恋愛映画が苦手なおれですが、まあなんつーか、いろいろと思い起こす事があり、恥ずかしさのあまり少女のようにモジモジと身悶えるシーンが続出(特に関係がダメになってからの部分な!)という奇跡体験が出来たアンビリバボーな映画。なるほど、世間様で恋愛映画が人気な理由がわかった気がします。


13位 ヒックとドラゴン
飛翔シーン最高!!とてもクオリティの高い子供のための映画。全然、期待せずに鑑賞したので度肝抜かれました。全国の小学校の必修教材にすればいいのに。その際はちゃんと体育館で3D公開してください。


14位 プリンセスと魔法のキス
「手描き」「2D」と過去の遺産を使いながら「プリンセスもの」における語り尽くされた価値観を破壊し、新しく現代に通じる物語を再構築するというジョン・ラセターの剛腕に唸らされます。まさに破壊なくして創造なし!時は来た!それだけだ!


15位 インビクタス 負けざる者たち
ものすごく良くできた作品なのは間違いないんだけど、モーガン・フリーマン演じるネルソン・マンデラさんがあまりにも完璧超人すぎて物語にのめり込みきれなかったのも事実。だってオラは人間だから…


16位 ゾンビランド
幾多のゾンビモチーフ映画の中でもかなりユニークな良作。ゾンビ映画×青春コメディ×ロードムービーという感じか。タラハシー最高。詐欺師姉妹最高。BM最高。DOVES"KINGDOM OF LUST"の使われ方が絶妙。


17位 マチェーテ
劇場で映画を観ていて時折、「うわー、この映画たまらんわー」と感じる素晴らしい痺れる瞬間がありまして。例えば『十三人の刺客』での「みなごろし」シーンとか、『ダークナイト』のジョーカーがパトカーをハコ乗りして風を浴びてるシーンとか。まあこういうときには、尾籠な例えだけど心が射精したような感覚になるんですね。
その点、今作は十分に面白いのですが、どうも何か物足りないというか、前に例えたような「心が射精する瞬間」が無いんですね。謂わば心のカウパー氏腺液は分泌しまくりなんだけど、最後まで果てる事無く終わった感のあるヌキなしのセクキャバみたいな映画。まあ何も分泌する事もなくカラッカラで終わる映画も多々あるので贅沢なハナシなんですけどね。ということで、R18指定の映画なので、敢えてコメントも18禁にしてみました。最低ですね。


18位 ハングオーバー
2010年度エンドロール大賞。一見バカコメディっぽいですが、ものすごく丁寧に作られていると思います。あとヘザー・グラハムは今回も天使。彼女はいつも天使。


19位 ラブリーボーン
ネタバレになるから書かないけど、クライマックスの少女の選択が印象的です。こんな形で少女の成長の話を描くとは!死後の世界の映像描写も素敵。かなりヘンテコな映画ですが好きです。ピーター・ジャクソン監督作なら『ロード・オブ・ザ・リング』よりも『乙女の祈り』だぜ!!って方にオススメ。
連続殺人犯が少女達を殺害する方法が独特なので、是非、この設定を使ってシリアルキラー映画を撮っていただきたい。



20位 アウトレイジ
個人的にアマチュア暴力は苦手なのだが、さすがにプロフェッショナル暴力は安心して観てられますね。『エレクション』を観てしまったので、かなり評価が下がってしまいた。




一応ランク付けをしていますが、正味1〜3位までが頭一つ抜けていて、4位〜16位までは順不同ってかんじです。
続いて21位〜30位


21位 川の底からこんにちは
満島ひかりの髪の毛の量が素晴らしい。


22位 かいじゅうたちのいるところ
冒頭の雪遊びのシーンからして秀逸。子供は(少なくともおれが子供の時は)あーやって遊んで、泣いて、孤独を感じて、怒りをぶつけようとして、でも怒りきれない部分もあって…と、この監督は子供の心をよく理解しているなーと感心しきりでした。正直、傑作とまでは言わないんだが、ずっと観ていたい不思議な映画。


23位 Drパルナサスの鏡
ヒース・レジャーの急死という悲劇をジョニー・デップ、ジュード・ロウコリン・ファレルの三名を入れ替わりで代役を立てるという奇跡の荒技で、窮地を乗り越えて完成させたテリー・ギリアム版『死亡遊戯』。『バンデットQ』や『バロン』を思い出させる幻想世界、『モンティ・パイソン』を彷彿させるギャグ描写で、彼の監督作のファンには堪らない作品だと思います。


24位  リトルランボー
演出に稚拙な面は観られますが、それを補うくらいに主演の少年二人が魅力的。ウィルの空想描写が全て素晴らしい。ラストのくだりは「あー、こうくるんだろーな」と読みつつも、まんまと半泣きになりました。反則ですよ。(今、思い出してちょっとウルッときた)



25位 コララインとボタンの魔女
ヘンリー・セリック印のダークファンタジー。アナログとデジタルの見事な融合。
余談ですが、劇場鑑賞がちょうど『アバター』人気の時期と重なり、通常の3Dメガネが足りなくなったのか、粗悪な3Dメガネでの鑑賞となってしまいました。その結果、終盤でこめかみが痛くなって映画に集中できなくなってしまいました。


26位 フローズンリバー
ハードボイルドガールズムービー。母親だから"ガールズ"じゃ無いですね。主人公レイの貧乏ホワイトトラッシュだけど贅沢したがる生活力の無い駄目な感じがリアルだなと思いました。


27位 月に囚われた男
今時珍しいハードSFの良作。こういう限定された設定で、きっちり人を惹きつける事が出来るのはすごいですね。


28位 カラフル
あの主人公の友人になる男の子、あんな雰囲気の少年は確かにクラスに一人は居たね。多分、若白髪だと思う。同級生役の宮崎あおいも南明菜もいい演技でした。


29位 エクスペンタブルズ
ベストバウト続出。ノゲイラ兄弟の扱い方がぞんざい過ぎる!是非とも続編はロシアのコマンドサンボ軍団と激闘を繰り広げてほしい。


30位 ミックマック
相変わらずのジュネ作品でビジュアルがとてもきれい。好みは分かれると思いますが、復讐映画好きとしては結構楽しめましたよ。でも、おれだったらメガネ女子のほうを選ぶなー。関係ない話だけど『ロスト・チルドレン』のDVD再発してくれないだろうか。



続いて30位以下です。


31位 ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う
癖のある演出なので観る人を選ぶかもしれないが、あの極端にナナメってる縦書き文字を見ただけでニヤリとしてしまうおれには素敵な映画。大竹しのぶちょうこわい。


32位 クレイジー
きっちり作り込まれたわかりやすいB級ホラー(褒め言葉)


33位 ストーン
ベタなクライムサスペンスと思いきや、そこから一捻り加えた意欲作。心の拠り所がない男の恐怖と孤独。ある意味、今年観た映画の中で一番怖かったかも知れません。まあまあ、そんなことよりミラ・ジョヴォヴィッチのおっぱいが見られます。


34位 バッドルーテナント
イグアナかわいい。イグアナに驚くニコラスちょうかわいい。


35位 彼女が消えた浜辺
イラン映画。日本だったら、ゆるい恋愛ドラマの導入部での些細な切欠として語られるような事柄も、国家や宗教、風習が異なると、こうもタッチが変わるのかと感心しました。


36位 アバター
今年一番3Dで観る価値のあった映画。遊園地のアトラクションみたいなもんだと思います。観た直後は高評価だったんですが、既に内容を忘れてしまいました。


37位 告白
悪趣味なミュージックビデオを観ている感覚でした。そうゆうジャンルは好きなので、これも観た直後は高評価だったんですが、既に内容を忘れてしまっている…


38位 アリス・イン・ワンダーランド
これは2Dで観たかったな…。せっかくの色彩が台無し。赤の女王の末路については不満はないです。


39位 アイアンマン2
生まれて初めてスカーレット・ヨハンソンっていいなと思いました。あと個人的に当たり外れの激しいグウィネス・パルトロウも今作ではかなり素敵でした。しかし、嘗ての名レスラーのランディ"ザ・ラム"ロビンソンを起用しておきながら扱いが勿体なさすぎです。(鑑賞中マジで思いました)


40位 ハートロッカー
戦場のギリギリの緊張感が伝わってくるような作品でした。爆弾処理班の主要メンバーに有名俳優を起用しなかった所にもその要因があると思います。鑑賞後の疲労感はナンバーワン。これまた余談ですが、アカデミー賞の影響で超満員の劇場で鑑賞したのですが、その際に隣に座っていた親子連れ?が始終、小声で喋っており、映画に集中できませんでした。爆死すればいいのに。話題になるのも考えもんですね。


ちなみにここくらいまでが5段階評価で4点の映画。『アバター』と『告白』は正直どこにランクさせればいいのかわからんのでトータルの真ん中くらいにしておきました。